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織を楽しみながら ~

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マイストーリー

林真理子の「マイストーリー」を読んだ。
自費出版にまつわるお話。
自分(夫の)の人生を書くことによって起こる様々な出来事。
今流行っているという自費出版の裏側を垣間見た。
この本のような事は起こらないであろうが、「なるほど」と、納得させられる。
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そこで思い出したのが、亡き父母の事。
母は生前、俳句の会に入っていて何冊か同人誌に出している。
「友人が出した俳句集を貰っても困るのよね。だから、あなたも困ると思うけど、親孝行と思って貰っておいて」
そんな言い訳を言いながら、送って来ていた。
俳句の事は良く分からないけれど、一応自分の母の句は読んでみた。
でも、その時だけ。
秀作ではないだろうが、母が見えるのかもしれない。
見ようとせず、見つける事の出来ない親不孝な娘である。
勿論、捨てるのは気が引けて・・・本棚の片隅に置かれたまま。
俳句に限らず、もっと母の事、父の事、ちゃんと聞いておけばよかったのかな?
どんなストーリーがあったのだろうか?

林真理子の本の最後に、主人公の父親の事が出てくる。
「お父さんの事、本にしないか?」と聞くと。
父は言う。
「何も残らなくたっていいじゃないか。人間何かを残す必要はない」
自分の事は何も語らなかった父が、ここにもいた。
私の父も多くは語らなかったと、今思い出している。
父も母も語りたくないことは、黙って持って逝ったのだ。

夫とも話してみた。
彼も、残すものは無い。
娘や孫たちと向き合っていた自分を記憶してもらうだけで良いと。
私もそう思う。
そこから、プレゼントの手作り品の事などにも話がとんで・・・
話す程に、頭がこんがらがってしまった。
と言う事は、まだ気持ちが定まってないと言う事か。


by hinabaa | 2017-11-28 16:14 | Comments(0)